最近、よく「レジリエンス」という言葉を耳にすることが増えました。
この言葉は「逆境から回復する力」や「折れない心」という意味で使われています。
つまり、困難な状況に直面しても、心が折れずに立ち向かい、立ち直るための強い精神力を指すのです。
これは、ビジネスだけでなく、日常生活でも、誰もが直面することや経験することです。
そういった時に、レジリエンスを身につけていれば、困難を乗り越えることができるでしょう。
そして、現代はますます不透明さが増しており、将来が読みにくい時代です。
そのため、不確実な時代を生き抜くためには、レジリエンスという方法が注目されるようになったのです。
それでは、ビジネスを行う上で、必ず身につけておきたいレジリエンスを高める方法について解説します。
もし、自分自身が打たれ弱いと感じているなら、今回の内容はお役に立てることでしょう。
完璧主義を捨て、最善主義で評価することの重要性
ビジネスの世界では、結果が重視されます。
しかし、完璧主義の人は結果が出ないことに不満を感じ、自分を追い込んでしまいます。
その結果、自信を失ってしまい、ビジネスで成功することができません。
いくら走ってもゴールが見えないマラソンを走り続けるようなものです。
完璧主義を捨て、最善主義で努力を評価することで、レジリエンスを高め、逆境に強くなることができます。
結果にこだわるのではなく、努力したことを大切にしましょう。
失敗しても構わず、それを次に活かす材料と考えることが大切です。
自分に絶対的な自信を持とう！
自己肯定感が低くなると、困難に直面した時に心が折れやすくなることがあります。
特にビジネスにおいては、困難な状況に立ち向かうためには、自信が不可欠です。
では、どのようにして自信を持つことができるのでしょうか。
一般的に多くの人は、自信を得るためには実績や経験が必要だと思い込んでいますが、それは実は誤った考え方です。
自信を持つためには、実績や経験といった根拠は必要ありません。
例えば、野球の大谷選手のケースを考えてみましょう。
大谷選手は、現在多くの実績や経験を持っているため、自信を持っているでしょう。
しかし、大谷選手も最初から実績や経験を持っていたわけではありません。
最初にバッターボックスに立った時には、まったく実績も経験もありませんでした。
しかし、それでも大谷選手はホームランを打つことができました。
なぜなら、彼には「自分は絶対にホームランが打てる」という自信があったからです。
彼が持っていたのは実績や経験ではなく、自分自身への絶対的な自信でした。
実績や経験といった根拠は不要です。
自分自身に絶対的な自信を持つことが重要なのです。
自分にできると思い込みましょう。
自信を持つことを決意してください。
自己理解とキャパシティの把握が心の折れない秘訣
心が折れないようにするためには、自分自身がどのような状況にいるのかを客観的に見ることが非常に重要です。
しかし、多くの人が自分自身を客観的に見ることができず、精神的に追い詰められてしまいます。
なぜなら、自分自身のキャパシティ（限界）を理解していないからです。
誰にでもキャパシティには限界があります。
そして、心の弾力性（レジリエンス）の高い人は、自分自身のキャパシティを完全に把握しており、冷静さを失うことなく、自分のキャパシティを超えることは絶対にしないと心掛けています。
彼らは自分自身をうまくコントロールし、キャパシティの範囲内で行動することができています。
彼らは決してキャパシティの境界を越えることはありませんので、パニックになったり混乱したりすることはありません。
そのため、心が折れるような状況にはならないのです。
自分自身のキャパシティを正確に理解し、自分自身がコントロールできる範囲で考えるように心掛けましょう。
理想を持つことの重要性とその適応性
自分自身に対して、「自分はこうあるべきだ」という思いや、「自分はこうなりたい」という理想を持つことは、何ら悪いことではありません。
むしろ、非常に賞賛されるべきことですね。
理想を追求し、その実現に全力を尽くすことは、素晴らしい取り組みです。
しかしながら、理想に縛られすぎることは危険ですので、注意が必要です。
現在のように、環境が急速に変化している社会において、掲げた理想を固執しすぎて変更を拒むことは、そのまま環境に順応できなくなる恐れがあるからです。
ダーウィンの進化論にもあるように、「最も強い者が生き残るのではなく、最も知恵のある者が生き延びるわけでもない」のです。
唯一生き残ることができるのは、変化に対応できる柔軟性を持つ者なのです。
ビジネスにおいて成功するためには、環境への適応性が非常に重要です。
理想に固執しすぎて柔軟性を失ってしまうことは、ビジネスにとって致命的な結果となるでしょう。
理想への執着は、逆境に対して脆弱になり、回復力が低下する原因となるのです。
理想を追求し、理想の実現に向けて努力することは非常に重要ですが、それによって全てが思い通りになるわけではありません。
環境が変化した時に素早く適応していくことが、ビジネスで成功するために極めて重要です。
最終的には成功を収めることが目標ですから、理想に執着しすぎて致命的な失敗を犯したり、チャンスを逃すことのないように注意しましょう。
諦めずに再チャレンジすることが重要
結果は思い通りにならないことがほとんどですが、それでも諦めてはいけません
仕事やプロジェクトなどで望む結果が得られなかったとき、そのまま諦めずに再チャレンジすることが重要です。
理想通りに進むことは稀であり、逆に思い通りにならないことがよくあります。
だからこそ、目標を達成するためには、うまくいかなかった原因を見つけ出し、改善を図って再挑戦する必要があります。
成功を収めるには、このサイクルを繰り返すしかないのです。
失敗や思い通りにならないことに悲しんでも現実は変わらないばかりか、逆に自信が低下してしまいます。
そのような悲観的な姿勢ではなく、冷静になって事実を受け止め、原因を特定して改善策を考えるという現実的な選択をしなければなりません。
ビジネスはマラソンのようなもの
目標を細切れにし中間目標を設定することが重要 ビジネスは、長距離マラソンのようなものです。
目標を実現するために、走り続けるわけですが、目標が大きすぎると、達成感が得られないのでモチベーションを維持するのが難しくなります。
もしかしたら、途中で諦めてしまうことになるかもしれません。
そのため、ビジネスを成功させるためには、目標を細かく分割し、中間目標を設定することが大切です。
つまり、大きな目標を達成するためには、まず小さな目標を達成していく必要があるのです。
目標を細かく分割し、中間目標を設定することによって、達成感が得られるので、モチベーションを維持し続けることができます。
そして、一つずつ中間目標をクリアしていくことで、最終的な大目標の実現に近づくことができます。
例えば、売上目標を達成するためには、まず特定の商品の販売数や新規顧客の獲得数といった具体的な中間目標を設定することが重要です。
それぞれの中間目標を達成するたびに、達成感を得られるので、モチベーションが維持されます。
つまり、ビジネスを長距離マラソンに例えると、目標を細切れにし中間目標を設定することが、継続的なモチベーション維持と成功への近道なのです。
リスク分散のためには、選択肢を増やしましょう
厳しい状況に直面した際に、「もうこれしかない」と思っている場合、たったひとつの方法や手段に頼ることはとても危険です。
なぜなら、その一つがうまくいかなかった場合、困難な状況から脱する手段がなくなってしまうからです。
そこで、精神的な追い込まれ感を避けるために、常に代替案を持つことが重要です。
現在試している手法がうまくいかない場合でも、それに代わる方法や手段を考えます。
そして、それがうまくいかなければ、さらに追加の方法や手段を用意します。
一つ目の選択肢がうまくいかなかったとしても、二つ目や三つ目の選択肢があれば、困難な状況を乗り越える可能性が高まります。
ビジネスの世界でも同じような考え方が求められます。
たったひとつの顧客に依存したビジネスは非常にリスクが高いですし、たったひとつの商品や事業に頼りきることも危険です。
同様に、たったひとりの社員に全てを託すこともリスクが伴います。
リスク分散の観点からも、選択肢を増やすことが重要です。
自分を励まして前向きになる方法
自身がビジネスを行う際、日々努力は欠かせませんよね。
その努力を継続しているのであれば、「自分は良い方向に進んでいる」と心の中で確信してみてください。
具体的な進捗状況の確認は必要ありません。
なぜなら、自分自身が「良い方向に進んでいる」と信じ込むことが大切だからです。
なぜなら、自己暗示の効果によって、本当に良い方向に進んでいく可能性が高いからです。
自分が思い込むことで、プラシーボ効果を発揮し、成功へとつながるのです。
少なくとも、「事態は悪い方向に進んでいる」と考えるよりも、「良い方向に進んでいる」と信じることで、良い結果を導き出すことができるはずです。
また、この考え方によって、余計な精神的負担やストレスから解放されることも期待できます。
心が折れてしまうといった事態も避けられるでしょう。
その結果、良いパフォーマンスを発揮することができるのです。
つまり、「自分は良い方向に進んでいる」と強く思い込むことが重要なのです。
ただし、思い込むだけでは十分ではありません。
毎日の努力を忘れずに継続することも同様に重要です。
努力を怠らずに、自分を励まし、前向きな気持ちを持ち続けましょう。
効果的な改善手法を見つけることが重要！
人々がうまくいかないときに「反省します」と言うのが口癖になっているのはよく見受けられます。
しかし、ただ反省するだけでは現実は何も変わりません。
自分の悪いところを洗い出しても結局、「自分はダメな人間だ」という思いが強まり、結果的にレジリエンスが低下してしまうのです。
重要なのは、原因を特定し、それを改善すること。
そして、パフォーマンスを向上させることです。
もし改善してもパフォーマンスの向上につながらない反省であれば、何の意味もありません。
また、「反省します」と言っても、何も改善しようとしないのは実際には逃避行為です。
パフォーマンスの向上につながらない反省は絶対に行ってはいけません。
ですから、効果的な改善手法を見つけることに重点を置いてください。
まとめ
この記事では、心の弾力性を高めるための方法について詳しく説明しました。
誰しもが失敗したり困難な状況に直面したりすることは避けられませんが、それによって気落ちしてしまっても実際の現状は何も変わりません。
ですから、この記事を参考にして、自身のレジリエンスを高め、ダメージから早く回復する能力を身につけることが重要です。
そして、少しでも前進することを心に留めましょう。
どんな小さな進歩でも、それはレジリエンスを高める一歩となるのです。
